株式会社マトリックス

電子機器メーカー向けシステミング活用ワークショップ


大阪に本社を構える株式会社マトリックス様は、ICタグ・無線通信・計測などにおける高い技術力を活用した様々な製品やソリューションを開発・提供されています。そんなマトリックス様を対象に、システミングを活用した課題抽出や上流設計を体験する1DAYワークショップを実施しました。電子機器メーカーの皆様がシステミングやBalusの活用を検討する際の導入サービスの例の一つとして紹介します。

システミング:レヴィが提案する、システムデザインを上手く実践するためのフレームワークのこと

ワークショップの流れ

システミング活用ワークショップの全体は以下のような流れで進行します。

  • 1. 課題抽出ワークショップ

    システミングの考え方やフレームワークを用いて、組織やチームにおける設計開発の現状や課題点を可視化するワークに取り組みます。

  • 2. システミング体験ワークショップ

    参加者の皆様が扱っている製品を題材にして、システミングの一部を体験するワークショップを行います。

  • 3. ディスカッション

    ワークショップの結果や気づきを振り返るとともに、どのようにシステミングを活用できるのかについて、参加者の皆様と一緒にディスカッションします。

※ ワークショップの内容や構成は要望に応じてカスタマイズすることも可能です。

課題抽出ワークショップ

レヴィが提案するフレームワークであるシステミングの基本的な目的は「システムデザインを確実に、そして上手に進めること」です。しかしそれだけではなく、組織やチームにおける設計開発の現状のやり方を可視化して課題や問題を抽出することにも活用することができます。

レヴィがお客様と一緒にシステムデザインに取り組む際には、まずはそのような課題抽出を目的としたワークショップを行います。今回はマトリックス様での実践例に沿って、その流れを紹介します。

プロセスを可視化

まずはシステミングにおけるモデルとマイルストーンの考え方を使って、現状の設計開発のプロセスを可視化するワークに取り組みます。

システミングではモデルを「ある観点から見たシステムの姿を文書や図などで表現したもの」と位置づけています。設計開発の中で作成する中間成果物をあらためてモデルとして捉え直すことで、「どのようにシステムを切り取りながら設計を進めていっているのか?」が分かります。

この2つのシステミングの考え方に沿って、現状の設計開発においてどのようなモデルをつくっているか?どのようなマイルストーンで区切っているかを付箋をつかって表現していきます。

マイルストーンは一般的な言葉であり、どのチームや企業でも使っていると思います。システミングにおけるマイルストーンは、そのマイルストーンの目的と扱うモデルを明示的に示すところが特徴的です。

プロセス可視化ワークの様子

コンテキストを可視化

次に、システム開発における2つの重要なコンテキスト(文脈)であるシステムコンテキストプロジェクトコンテキストのモデル化に取り組みます。

それぞれのコンテキストにおいて登場する外部要素(コンテキストエレメント)をワークショップの中で洗い出していきます。

コンテキストモデリングの様子

5つの分からない

課題の洗い出しに行く前に、システムデザインの課題類型である「5つのわからない」について確認します。

システミングでは、システムデザインを難しくする様々な不確実性や課題を次の5つに分けて整理しています。

  1. 認識ギャップ
  2. リスク
  3. 無知
  4. 曖昧さ
  5. 変化
認識ギャップ(5つのわからないのうち1つ)

課題をマッピング

次のワークはいよいよ課題の洗い出しです。ここまでに可視化したプロセス、システムコンテキスト、プロジェクトコンテキストの上に、これまでに起こったトラブルこれから起こりそうな課題についてマッピングしていきます。

プロセスとコンテキストを可視化しているからこそ、単に「課題を洗い出してみよう」とするのと比較してより多くの、より本質的な課題を抽出することができました。

課題マッピングワークのスライド

このようにして、システミングの考え方を使って効果的に現状の認識や課題点の洗い出しを行うことができます。

さらに、このようにして洗い出された課題は、ビューモデルやマイルストーンなどのシステミング表現の上にマッピングされているので、システミングによる改善案を考えやすい形になっています。

ワークショップに参加したマトリックスのエンジニアからは、「可視化することで課題点をチームに共有したり認識のずれを確認することができて、とても良かったです」などの感想を頂きました。

システミング体験ワークショップ

課題抽出の後は、参加者の皆様が扱っている実際の製品を題材にして、システミングの一部を体験するワークショップを行います。この体験により、ご自身の分野やお仕事においてどのようにシステミングを活用することができるかを具体的にイメージすることができます。

マトリックス様の場合は、同社が開発中の製品の電子回路設計を題材にして、コンテキストモデリングや運用シナリオ分析などに取り組みました。

電子回路設計のビューモデル

マトリックス様の実際の製品を題材としたため、具体的な内容やアウトプットをここでお見せすることはできませんが、扱った内容に相当する下記のような資料を公開しているので、ぜひご覧下さい。

ディスカッション

最後に、ワークショップの結果や気づきを振り返り、実際の業務の中でどのようにシステミングを活用できるのかについてのディスカッションを行います。

課題を抽出したりシステミング体験を提供したりして終わりではなく、システムデザインの観点からお客様が抱える課題の解決に一緒に取り組むというのがレヴィの仕事です。今回紹介したような入門ワークショップをきっかけにして、それぞれのお客様の業務の中でどのようにレヴィがお役に立てるかについて具体的な議論に進んでいきます。

今回紹介したマトリックス様の場合も、このワークショップの後には、実際の業務の中でのシステミングやBalusの活用にトライして頂いています。

貴社でもいかがでしょうか?

マトリックス様の場合と同じ電子機器分野はもちろん、ソフトウェア、IoTシステムの開発、組織開発など、その他の領域のシステムデザインについても同じような形のプログラムを提供することができます。ご興味・ご関心をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください。