事例紹介

システム思考を活用した
研究計画ブラッシュアップ研修

システム思考を活用することで研究活動の意義や内容を整理し、研究計画をより洗練させることを目的とした研修です。研究機関や企業研究所の研究員を対象としています。

研究とシステム思考

社会が複雑化する一方で学問や技術が細分化される中、研究活動においてもモノゴトを総合的・多面的に考えるシステム思考を持つことが重要となってきています。システム思考を活用して研究について考えることで、次のようなメリットが期待できます。
  • 研究の意義や位置づけを分かりやすく整理したり理解したりすることができます。
  • 研究の動機や目的、取り組むべき個々の活動、求められる成果物の間のつながりを整理することで、これまで見落としていた問題点やアプローチなどを発見することができます。
  • 研究内容を、他の研究者やステークホルダに対して分かりやすく共有し、効果的に議論することができます。
  • 組織の戦略や他の研究活動と自分の研究活動との関係性を整理して見直すことで、チーム全体、組織全体、社会全体としての視点から研究計画を立案することができます。

研究モデリング

この研修では「研究とはシステムである」と考え、研究システムの構造や振舞いをモデルとして表現することで整理と理解を深める「研究モデリング」という手法を実践します。この手法は、システム設計におけるシステムモデリングの手法を企業研究というドメインに応用したものであり、位置づけモデル、コンテキストモデル、要求モデル、アクティビティモデルの4つのモデルを扱います。

研修の流れ

プログラムの全体構成

この研修プログラムでは、事前学習、2回のオンサイト研修、オンサイト研修の間の期間におけるフォローアップ研修を行います。

1. 事前学習

本格的な研究モデリングを実践するオンサイト研修に入る前に、レヴィが制作したテキスト「システムとして考える」を参加者に配布し、事前学習として読んで頂きます。このテキストでは、システムやシステム思考について基本的な考え方をまとめるとともに、システムモデルの活用方法について簡単な例を用いた演習問題を提供しています。テキスト教材やオンライン教材を用意しています。
事前学習用テキスト「システムとして考える」の一部

2. オンサイト研修①

レヴィの講師がお客様の事業所に赴き、解説や演習を行うオンサイト研修を実施します。2回のオンサイト研修のうち1回目では、研究モデリングの基礎的な解説と実践を行うとともに、参加者各自の研究活動を対象とした研究モデリングの第一歩に取り組みます。

システムモデリングの練習(アイスブレイク)

アイスブレイクを兼ねて、参加者自身を取り巻く組織構造や個人的共通項をシステムモデルとして表現するグループワークを行います。
システムモデリング練習ワークの様子

研究モデリングの基礎と練習

研究モデリングの意義や4つのモデルの定義などを解説した後、簡単な例題として「夏休みの自由研究」を取り上げて、グループワークとして研究モデリングの練習を行います。
研究モデリング練習ワークの様子
「アサガオの観察」の研究モデル

研究モデリングの実践

グループワークでの研究モデリングの練習の次は、今回の研修におけるメインの活動である「自分の研究に関する研究モデリング」に各自で取り組みます。最初は付箋を用いて位置づけモデル、コンテキストモデル、要求モデルを粗く構成し、グループの中で互いに説明して共有する機会を設けます。
個人ごとの研究モデリングに取り組む様子
互いの研究モデルを共有する様子

Balusを用いたモデル構築

研究モデリングの後半では、レヴィが提供するクラウド型システムモデリング支援ツール「Balus」を用いてクラウド上にモデルを構築していきます。Balusを用いることで、ノード数の多い大規模なモデルや互いに関係性を持つ複数のモデルを分かりやすく描画することできます。
Balusの操作方法に関するチュートリアルの様子
自身の研究モデルをBalusに入力する作業

3. フォローアップ

Balusを用いたクラウド上でのコミュニケーションによってレビューと修正を繰り返し、研究モデルをブラッシュアップする活動に取り組みます。
Balusを用いた遠隔コミュニケーションの様子

4. オンサイト研修②

2回目のオンサイト研修では、フォローアップ研修を通して構築した研究モデルについて修正と共有を行うとともに、研究モデリングから得られた気づきを各自の成果として発表し、その意義についてあらためて議論します。

研究モデルのペアレビュー

フォローアップ研修の続きとしてのモデル修正を行った後、2~3人のグループをつくってお互いに構築した研究モデルについて共有し、レビューしあう機会を設けます。
ペアレビューの様子

成果の発表

モデルを活用することで気づいたことや議論できたことなどについて、参加者各自が発表します。
成果発表の様子

ディスカッションや振り返り

「研究モデルはどのように活用できるか?」についてディスカッションしたり、研修全体を振り返って難しかったところや困ったところを洗い出したりする活動に取り組みます。
ディスカッションの様子
ディスカッション結果(研究モデルの活用場面)

貴社でもいかがでしょうか?

今回紹介した研究モデリングを含む研修プログラムは、アカデミアでの活動を前身としつつ、ビジネスにおけるシステム設計やシステム思考の普及を扱ってきたレヴィだからこそ提供することのできる内容となっています。研究所や研究開発部門の活動において、システム思考の導入・実践にご興味のある企業様に自信を持ってお勧めできるプログラムですので、ご関心のある方はご気軽にお問い合わせ下さい。
また、「研究」に限らず、組織・教育・業務・事業など様々なものをシステムとして捉え、システム思考によって理解や問題解決を促進するという内容の研修やセミナーを提供することができます。幅広い分野のお客様からのご興味・ご関心をお待ちしております。

参加者の声(株式会社竹中工務店様)

本プログラムを導入していただいた株式会社竹中工務店・技術研究所の皆様のご感想をいくつかピックアップして紹介します。
  • 研究歴が浅いので、自身の研究を整理する良い機会になった。改めて、非常に刺激的なセミナーをありがとうございました。
  • この度は貴重な機会をありがとうございました。研究歴3か月の小生にとっては目標とプロセスを明確化する大変良い機会となりました。
  • 研究の立ち位置や、外部要因を基にした取り組むべき課題の抽出に、とても有用と感じました。
  • 研究計画の立案から論文執筆までを全体的に管理するようなツールにできそうです。
  • 研究テーマに取り組む際に、自分が考えていることに関してどれだけ詰められているかチェックすること、他者と共有する際に分かりやすく構造的に全体像を示すことに関してとても有用と感じました。
  • 研究は課題の定義が非常に重要だが、その全体像を体系立てて整理する機会は少ない。本研修で学んだ手法ではそれが可能となるほか、アクションや外部とのつながりも可視化して戦略的・計画的に研究を推進するのに役立つ。