レヴィが提供しているシステムデザインに関するトレーニングサービスの大きな特徴の一つは、自前のクラウドサービスである「Balus」を活用していることです。これにより、他ではできないリモートな演習やレビュー、非同期での進行が可能となっています。新型コロナウイルス対策をきっかけにリモートでの働き方や人材育成に関心が集まっている2020年春、レヴィではBalusを活用したリモート研修の一部を無料で提供するキャンペーンを実施しました。
今回は、キャンペーンに参加いただいた日々創発の山口雅和様のご厚意でリモート研修の様子を掲載する許可をいただいたので、事例として紹介したいと思います。
今回の無料体験キャンペーンの参加者の皆様にはBalusのトライアルアカウントをお渡しして、Balusのグループダッシュボードから、体験プログラムの中で使用するスライドや関連するテキストなどをダウンロードすることができるようにしました。
参加者の皆様には体験プログラム終了から1ヶ月の間、配布したトライアルアカウントをご試用いただきました。
プログラムの前半では、システム思考に関する基本的なスライドレクチャーを受けていただきました。モノゴトをシステムとして捉えるシステム思考は、レヴィが提供するトレーニングやサービスの基盤となる考え方です。今回は次のような内容を解説しました。
レクチャーと言っても講師が一方的に話すのではなく、「システムとは何か?」「システムの例を挙げてみましょう」「他にはどんなビューが考えられますか?」などの問いかけによって参加者の方とディスカッションしながら進めました。特に写真の山口さんの場合は、ご自身がシステム思考に基づくコンサルティングなどを手掛けているプロフェッショナルな方でしたので、レクチャーというよりも完全にディスカッションになっていました。
レクチャーパートの次はBalusを使って参加者と講師が一緒にシステムモデルを構築してみるという演習を行いました。レクチャーで扱ったシステム思考の実践なので、一般的な機能システム(コンピュータや家電製品など)ではないモノゴトをシステムとして捉えて、そのシステムを取り巻くコンテキストや、そのシステムと外部要素との情報のやりとりをモデル化してみました。
山口さんの場合は、ご自身の専門領域である「医療」を題材にしてシステムモデリングに取り組みました。下の図はその時の様子です。
※ 練習のための簡易版としてモデルを描いているので、モデルそのものは必ずしも正確、完全ではありません。
山口さんがBalus上で構築したシステムモデルは、クラウドを通して即座にレヴィ側の講師に共有されます。さらにBalusでは、システムモデルの特定の部分にメンションする形でコミュニケーションをとることができます。これにより、遠くにいながらも一緒にシステムモデルを構築するような体験ができます。
体験プログラム終了後にご回答いただいたアンケートから、感想の一部を紹介します。
新型コロナウイルス対策をきっかけに、多くの企業がリモートワークなどの新しい働き方を導入しています。集合型研修のあり方も再考の対象となっており、地理的に同じ場所に集まらなければならないような従来のやり方ではなく、分散拠点や自宅に居ながらスキルアップができる方法が模索されています。
研修で行われるトレーニングの中には、従来形式のe-ラーニングだけでは置き換えることのできないものが数多くあります。例えば、グループでのディスカッションを必要とするものや、実践的なプロジェクト活動に取り組むもの、講師からのこまめなレビューを必要とするものなどがそれにあたります。
レヴィはBalusを活用することで、そのような活動を含む研修やトレーニングについて、遠隔や非同期であっても高い効果を発揮するプログラムを開発し、多数実践してきました。今回はその一部をキャンペーンとして無料で提供し、多くの皆様にご体験いただきました。システム思考やシステム設計に関する研修や人材育成について、集合型ではない新しい方法にご興味・ご関心をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください。