東日本高速道路株式会社(NEXCO東日本)は、東日本エリアにおいて高速道路サービスを提供する企業として、道路の管理・建設から、サービスエリア事業、海外事業まで幅広い事業を展開しています。近年、新たな料金制度や割引制度の導入に伴うシステム開発が相次いでおり、プロジェクトの円滑な推進が急務となっていました。
その中にあって、同社営業課は、システム開発に精通した人材育成という課題に直面していました。発注者としてシステム開発をマネジメントする立場でありながら、グループ会社との連携やプロジェクト管理に必要な知識・経験が不足している状況。特に支社の現場を管理する部門から本社またはシステム開発を担うグループ会社へと異動してきたばかりの社員は、システム開発経験が乏しく、求められる知識レベルとの間に大きなギャップがありました。
そこで導入されたのが、レヴィが提供するDXやITシステム担当者、システム開発者、製品開発者向けのボードゲーム教材「ペジテの自転車」です。今回、同社営業課の谷地さんにお話を伺い、従来の座学では伝わりにくいシステム開発の本質を、いかにして楽しく効果的に学んでもらえたかを聞かせていただきました。
谷地さん
NEXCO東日本営業部営業課の谷地です。NEXCO東日本グループは、東日本エリアにおいて高速道路サービスをお客様に提供しており、高速道路の管理や建設といった道路に関する事業、サービスエリア事業、高速道路に関連するビジネス、海外事業などの収益事業を展開しています。
私が所属する営業課では、お客様からの通行料金の収受に関する業務全般を担当しています。私自身は、各支社等の料金部門に所属する社員向けに行う研修の企画や運営をしています。研修では、料金制度、関連する法律や規定、料金収受業務の具体的な実施方法、そして、料金システムについて扱っています。
部署として、お客様に対して利便性の高い料金サービスを効率的に提供することを目指しています。特に人材の育成という観点では、当社を取り巻く情勢も踏まえながら、グループ会社も含めた料金部門の最適な組織体制、人材確保・育成のあり方を幅広に検討していくことが今求められているところです。
谷地さん
当社の業務上の課題は、大きく二つあります。
一つ目は、ここ数年で、新しい料金制度や料金割引の導入が多く検討されており、これらに対応するシステムを、システムの開発・運用を担当するグループ会社と協力して開発する必要が生じていることです。
当社営業課はそのようなシステム開発プロジェクトを円滑に進めるために、幅広い能力が求められています。具体的には、料金システムに精通していることに加え、発注者として開発工程や事業費を管理することや、関係部署から要件を聞き取ってまとめたりすること、他のシステムとのインターフェースを調整することなど、プロジェクトを円滑に進める能力も不可欠です。
しかし、営業課に配属されて間もない社員は、システムに関する基礎知識や開発経験が不足しており、グループ会社とうまく連携し、システム開発を円滑にマネジメントすることができていないという点が課題でした。
例えば、あるシステム開発に係る要件定義を行う際に、当社側の社員が既存システムの処理や制約事項を正確に把握できていないことが挙げられます。システム開発のプロセスや実際の処理をイメージできず、「あれができませんか?これができませんか?」と単なる要望を伝えてしまうことも多々ありました。
グループ会社から「その実現は難しいです。検討に時間がかかります」といった反応が返ってきてしまうこともしばしば。一方で、設計段階になってから要件の漏れが発覚し、手戻りが発生して工期が遅延することもありました。こうした状況から、グループ会社からは料金システムに関するリテラシーの向上が求められていました。
もう一つの課題は、当社からそのグループ会社に出向する社員の育成でした。
当社ではジョブローテーション制度を導入しており、そのグループ会社へ出向する社員もいます。出向者は支社の料金部門の経験者が基本なのですが、支社ではシステム開発よりも運用保守に携わることがほとんどであり、出向先で求められるシステム開発の知識レベルと実際との間に大きな乖離が生じていました。
谷地さん
当社は基本的に土木・建設業界に近い会社で、現場でモノづくりをするのがメインという立場から、IT全般に抵抗がある人も少なくありません。料金部門の社員も、システムの運用はしていますが、どちらかというと現地のハードウェアの保守が中心で、ソフトウェアがどのような処理を行うかについては、ほとんど知識がない状況でした。
支社の社員を対象に2日間かけてシステム専門研修を実施していますが、システム開発にはあまり縁がない社員ばかりなので、研修を受ける段階では、システム開発に関するリテラシーがあまり高くない状態です。そのため、いきなり座学で「システム開発とはこういったことをやっています」と説明しても、専門用語も多く、とっつきづらいと感じる社員もいました。
研修を受けてもらう社員には、受注者であるグループ会社やベンダーが、どのように料金システムの開発や改修を行っているかを具体的に想像できるようになってほしいと思っています。
そこで、何か分かりやすい題材を使って、抽象的にシステム開発を学べるプログラムを、最初に実施したいと考えました。さらに、システムに対する抵抗感をなくし、より前向きなマインドセットに変えていくことも狙いの一つでした。
谷地さん
料金部門の研修はこれまで、基本的に社内やグループ内のリソースを活用して行ってきました。レヴィさんは、外部の研修を探す際に、インターネット検索で見つけました。
最終的に「ペジテの自転車」を選んだのは、システム開発やプロジェクトマネジメントの研修を提供する企業が多数ある中で、特に初学者向けにゲームとグループワークを通して楽しく学べる点に魅力を感じたからです。これは当社の社員にも非常に有効だと考え、採用を決めました。
谷地さん
まだ研修を1回しか実施していないので、実務上の好影響を実感するまでには至っていませんが、継続することで、料金部門の社員全体のボトムアップにつながっていくと確信しています。
研修後のアンケートでは、「講義が有益だった」という項目で平均4.8点(5段階評価)、「内容を理解できた」という項目が4.7点と、非常に高い評価を得ました。また、その後の座学講義の評価も以前より向上しており、楽しみながら学べたことが、研修全体の理解を深めたのだと思います。
数ヶ月後のアンケートでは、システム開発だけでなく、他のプロジェクトでも応用できる内容だったという声が聞かれました。「手戻りを見越して作業を進める」という意識が身についたようです。
また、これまでのグループワークでは、参加者の知識レベルに差があり、一部の人しか活躍できないという課題がありました。しかし、「ペジテの自転車」は全員が同じスタートラインから始められるため、すべての参加者が楽しみながら学べたのが非常に良かった点です。
今年度は、この研修の効果をさらに高めるため、ペジテの自転車の前に行うシステム開発の座学講義もレヴィさんにお願いしています。レヴィさんの持つ豊富な知識とノウハウを生かして、より良い研修にしていただけると期待しています。
谷地さん
「ペジテの自転車」は前提知識がなくても誰でも楽しめますし、非常に質の高いゲーム教材だと感じています。ユニークで完成度が高く、参加者全員が楽しみながら学べるのが大きな特長です。そのため、研修の導入には最適な教材だと思います。
さらに、レヴィの担当者さんは、課題に合わせて研修内容を柔軟にカスタマイズしてくれるので、当社と同じような課題を抱えている企業様には、ぜひ一度相談してみることをおすすめします。