株式会社HBA

レヴィ研修で70数名がDX人材に成長──HBA及川さんが語る構造化思考の実践効果


札幌に本社を置く独立系SIer、株式会社HBA(エイチビーエー)。システムインテグレーション、ソフトウェア開発、アウトソーシングサービス、クラウドサービスの4つの軸で事業を展開し、民間から公共・自治体まで幅広い顧客にサービスを提供しています。

全国規模での展開を行う同社は、近年大きな変革期を迎えていました。従来の「既存顧客に既存サービスを提供する」ビジネスモデルから、新しい技術と新しい市場への挑戦が求められる時代への転換です。

この変化に対応するため、2022年度からレヴィの構造化思考研修とツール「Balus」を活用したDX人材育成プログラムを開始。現在まで累計70数名が受講し、社内のイノベーション創出で具体的な成果を上げています。

今回は、人事グループで採用と社員教育を担当し、DX人材育成の最前線に立つ経営企画本部人事・購買部人事グループの及川さんに、研修導入の背景から具体的な効果、そして今後の展望まで詳しくお話を伺いました。

株式会社HBA 経営企画本部 人事・購買部 及川さん

「既存路線では生き残れない」経営層の危機感が研修導入のきっかけ

──まず、御社の事業概要と及川さんの役割について教えてください。

及川さん

当社は北海道の札幌に本社を置く独立系のSIer企業です。札幌、東京、大阪、山梨に拠点があり、北海道だけでなく全国での事業展開を行っています。

事業としては、システムインテグレーション、ソフトウェア開発、札幌にあるデータセンターでのアウトソーシング事業、クラウドサービスの4つの軸でサービスを提供しております。お客様も民間企業から公共機関・自治体まで幅広く対応しています。

私自身は、経営企画本部の人事グループ所属です。人事のミッションとしては、採用、社員の教育・育成、労務管理・給与、社員の健康管理といった領域がありますが、その中でも私は採用と社員教育に主に携わっています。

今年度は、グローバル人材の育成・DX人材の育成・管理職の育成という3つのことをミッションとして掲げています。このうち、DX人材の育成については2022年度から本格的に取り組んでおり、レヴィさんとのパートナーシップもここから始まっています。

──DX人材育成に関して何か課題があって我々にご相談いただいたかと思いますが、その背景について教えてください。

及川さん

人事として、DX化に向けた経験を積める機会を提供することがミッションでした。DXの教育だけでなく、実際にDXを体験できる機会も必要だと考えていました。

当社もDX化が急務だと考えています。経営層からも繰り返し発信されているメッセージがあり、「既存のお客様に、既存の仕事のやり方で、既存のサービスを提供するだけではHBAは生き残れない」というものです。

新しいお客様や新しい技術に向かってシフトチェンジしていかないと、会社として残れない。このメッセージを、私も含めて社員全体が聞いています。しかし、当社にはまだそれを実現できる技術者や活用できる人材が少ない。また、他社と比較しても遅れを取っているという認識があり、レヴィさんにご相談いたしました。

「御用聞き」から「課題解決型人材」への転換を目指して

──そういった課題を踏まえて、レヴィの研修を導入することでどのような成果を期待されていましたか。

及川さん

研修で論理的に考える経験を積み、実際の業務で根本的な問題まで掘り下げられるようになることを期待していました。研修を通して、当社の社員は、課題の背景を考えて論理的に問題解決するという点が、あまり得意ではないということに気づきました。

これまでの当社の業務スタイルを振り返ると、SI事業者として顧客の要望を受けて対応する、いわゆる「御用聞き」的なアプローチが主流でした。ソフトウェア開発では顧客からの要件定義やRFPからスタートして、各フェーズの最終成果物のみを共有して進めていく形式が一般的でした。

しかし、このやり方では現状分析から未来デザインという重要なプロセスが成果物から失われてしまいます。システム要件からいきなりスタートするため、「なぜその要件になったのか」という経緯や過程が見えない状況になっていました。

そこで、レヴィさんの研修を通して、組み立てながら考えることを繰り返し練習することで、業務でも根本原因を掘り下げられるようになるのではないかと考えました。

──レヴィの研修で良いと思っていただいた点はどんな部分ですか。

及川さん

レヴィさんの研修で最も印象的だったのは、講師の方々が受講者の理解度や疑問点に寄り添いながら軽やかに導いてくれることです。受講者が変化していく様子を楽しんでいるようにも見えて、よくある「講師」という押しつけがましさを全く感じないところが素晴らしいと感じました。

また、研修で利用するBalus上に結果だけでなく、その過程が残り、どうしてそういう結果になるのかというところまで追従できる点も有益でした。

普段の業務とのギャップを体験するワークも効果的でした。課題の構造化で壁にぶつかるのも、まさに貴重な失敗体験だと思います。あえて失敗してみることで、真に身につくものがあると感じました。

今後は、失敗を積み重ねて振り返りをして、どう改善するかというサイクルを回すことで、実際の業務で実践できるようになることが重要だと考えています。

受講者が研修で描いたモデル

受講者からイノベーション人材が続々誕生

──実際に研修を実施してみて、どのような効果・反応がありましたか。

及川さん

受講者の意欲向上と実際のイノベーション人材創出という2つの成果がありました。

レヴィさんの研修は、2022年度からこれまでに累計70数名が受講しています。他の研修と比較した定量的な結果を見ると、「新しい技術の習得ができた」と答える人が多く、意欲も高まったという結果が出ています。

一方で、難易度が高く、分かりにくいと感じる人も多いのは確かです。ただ、既存知識・スキル強化については、もともと0からのスタートなので低い評価になるのは当然だと思います。

また、社内で事業アイデアを募集し、自らビジネスを立ち上げようとする人たちを支援する取り組みを行っているのですが、そのプロジェクトにおいて具体的な成果が出ました。現在複数の事業が認められつつあり、そのメンバーの何人かは、DX研修を受講し終えた社員なんです。受講者の中から実際にイノベーションに挑戦する人材が出てきているのは非常に良い傾向だと思います。

研修運営の面では、実施時期による違いも発見しました。昨年度は9月と11月の2回実施したのですが、受講者の雰囲気が違いました。どちらかというと早めにやった9月回の方が、みんな積極的に臨んでいた印象があります。

研修受講を希望した当時は「よし、やるぞ」と思っていても、実際に研修をやる頃には、業務が繁忙期になってしまっていたり、忙しくて意欲が下がっていたりということがありました。これは研修全般に言えることかもしれませんが、早めに実施した方が、モチベーションの高い状態で臨めると感じています。そのため、今年度は上期中に実施しました。

──構造化ツール「Balus」については、どのように評価いただいていますか。

及川さん

結果だけでなく思考の過程が記録される点が魅力で、社内での利用者が着実に増えています。研修を受けている人にとっても、思考のプロセスが可視化されることで理解が深まるのではないでしょうか。

現在、イノベーション推進室のメンバーがスタンダードプランでBalusを使っていますが、他の部署ではまだ利用が少ない状況です。

ただ、研修で一回使うと、ほぼ毎回「このツールってどういうツールなんですか?」「無料ですか?」といった質問が出ます。そのたびにご紹介をして、無料で使える体験期間もありますよという話をしています。

いずれは「HBAスタンダード」と言えるくらい社内に浸透したらいいなと思っています

HBAの成長を支える長期的なパートナーとして今後も期待

──今後レヴィに期待することがあれば教えてください。

及川さん

当社の社員傾向を踏まえた継続的なカスタマイズと、新しい研修の提案を期待しています。

HBAに対する研修を何年かに渡って行ってくださっているので、社員の傾向を踏まえた上で、より社員が成長できるための研修内容を提供し続けていただきたいです。また、レヴィさんの中でも研修の質が高くなったり、新しい研修が開発されていったりすると思うので、そういったものもぜひご提案いただきたいです。

──最後に、同じような課題を感じている他社へのメッセージをお願いします。

及川さん

DX人材育成は思ったより時間がかかるので、早めにスタートして失敗も含めて経験を積むことが大切だと感じています。

昨今、DX化というキーワードがあちこちで飛び交っていますが、実際に導入するには相当な時間がかかります。当社も、社員総数は800名ほどですが、そのうちの一部しか研修を受講できていない点は課題です。

早めに色々なことにチャレンジし、失敗しても学びに変えて再度トライしていけば、必ず成果につながるはずです。

貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました!